ニュース

ニュース

  • 2025.08.21
  • お知らせ
  • 経営学研究科リーダーシップ開発コースの新たな取り組みについて-有償版生成AI(Google AI Pro for Education)の試験的導入-

立教大学大学院経営学研究科(東京都豊島区、研究科委員長:廣瀬文乃)は、2025年9月1日より、経営学研究科リーダーシップ開発コース(以下、本コース)のすべての学生・教職員を対象に、セキュアな有償版生成AI(Google AI Pro for Education)の試験的導入を開始します。


導入の目的
社会におけるAIの利用が進む中、ひとづくり・組織づくりのプロフェッショナル養成を目指す本コースでは教育研究活動におけるAI活用は不可欠な要素ととらえています。
しかしながら、情報セキュリティ上の懸念も残されており、学生・教職員がAIを活用することができる領域や経験値は限られていました。このような状況を踏まえ、利用者が安心して試行錯誤し、知見を積み上げることができる環境を提供することが重要であると判断しました。

有償版生成AIの導入を通じ、利用データがAIモデルのトレーニング等に使用されないデータが保護される環境で学生・教職員が最新のAI技術に触れ、その可能性を探求することで、教育研究の質の向上と、未来を担う人材育成に貢献してまいります。


なお、本コースは2020年の開設以来、パーソル総合研究所さまから人的・金銭的なご支援をいただいております。今回の有償版生成AIについても、パーソル総合研究所さまからの寄付金により導入を実現することができています。



◇教員からのメッセージ

リーダーシップ開発コース 中原 淳 教授
「AIはもはや単なる道具ではなく、知的パートナーである」——このような認識が、海外を中心に急速に広がっています。すでに多くの企業では、AIの導入を積極的に進め、仕事や業務の進め方を改善・変革しています。
私たちは、こうした現実を踏まえ、高等教育機関においても「AIから逃げる」のではなく、「AIと向き合う」姿勢が重要であると考えています。
もちろん、AIを「盲信」することが目的ではありません。むしろ、AIと人間がどのように役割を分担すべきかを、教育実験(Educational Experiment)を通じてあきらかにすることをめざします。
2025年9月より、立教大学大学院 経営学研究科リーダーシップ開発コースでは、すべての学生・教職員がセキュアな有償版AIを利用できる環境を整備します。また、AIの活用が適切と判断される授業において、AIを「学びのパートナー」として活用していくことを試行していきます。具体的には、AIを用いたデータ分析や課題解決の提案などを通じて、学びに高度な付加価値を提供できるよう支援していきます。


私たちは、AIを活用し、より高度で洗練された人材開発・組織開発のプロフェッショナルを育成する、大学院カリキュラムの創造に取り組んでいきます。



リーダーシップ開発コース 田中 聡 准教授
生成AIとの協働によって、人と組織の可能性はこれまで以上に大きく広がると私たちは信じています。
そこで、私たちLDCは、人づくり・組織づくりのプロフェッショナルを育成する教育機関として、「生成AI×人材・組織マネジメント」という新たな領域の開拓に挑みます。

もちろん机上で議論するのではありません。LDCらしく、教職員と学生が生成AIをフル活用し、試し、失敗し、共に学び合う。その実験的かつ対話的なプロセスを大切にしながら、新たな学びの場を創り出していきます。

正解のない時代に、人づくり・組織づくりの未来を自らの手で切り拓く人を育み、社会に送り出す。そんな実践的な学びのコミュニティを、私たちはこれからも本気で育んでいきます。