2023年9月16日(土)、大学院経営学研究科経営学専攻リーダーシップ開発コース(LDC)の説明会を初のオンライン&オフラインミックスのハイフレックス形式にて開催しました。暑い中、池袋キャンパスに集まってくださったみなさま、日本全国さらには海外からもオンラインで参加してくださったみなさま、誠にありがとうございました。
説明会前半の「教職員パート」では、教職員がコースの特色や入試制度について説明を行い、続く「在学生・修了生パート」では、1年次、2年次の在学生及び修了生が、LDCの学びについて、受験勉強から在学中の生活、授業内容、修了後の活動までをリアルな声を交えて紹介しました。
その後はいくつかの教室、オンラインではブレイクアウトルームに分かれ、在学生、修了生が参加者からの個別質問に直接答える相談会が行われました。入学を検討されている方にとっては、LDCの教職員、在学生、修了生から直接話を聞くことができる貴重な機会となったのではないでしょうか。
本レポートでは、当日ご参加いただけなかった方にも、当コースの理解を深めていただけるよう、説明会レポートを「教職員パート」「在学生・修了生パート」「個別相談会パート」の3回に渡ってお届けいたします。
<個別相談会パート>
在学生・修了生パート「在学生&修了生から見たLDC」の終了後は、8つの教室(オンライン参加の方はブレイクアウトルーム)に分かれ、在学生・修了生らが参加者から寄せられた質問に答える個別相談会が行われました。質問と回答の一部を内容別にご紹介します。
●リーダーシップ開発コースについて
Q:教職員パートでのご説明でMBAとの違いはよく分かりましたが、他の社会人大学院との違いはどこにあるのでしょうか?
A:一般的な大学院と大きく異なるのは、研究室制度をとっていないところです。一般的な大学院では、研究室に所属して、教授と師弟関係になるような形で学ぶものですが、LDCではこうした研究室制度はありません。ほとんどの授業が必修で、様々な先生方や事務局のスタッフからのサポートを受けながら、共に学びあう、チームで学びあう大学院であることが人づくり・組織づくりの大学院であるLDCの最大の特徴です。
Q:統計学、数学の知識はどの程度求められますか?
A:データアナリティクス演習という授業で、SPSSなどの統計パッケージを受講生全員がインストールして、ゼロから学びます。様々なデータを用いて、多変量解析などを学びます。授業前にオンデマンド講座などで予習ができるようになっており、みなさんゼロから学ばれています。入学時点で事前知識はなくても大丈夫です。今年の授業では、生成AIを用いた分析例の紹介なども行っています。
Q:大学院の内容についていくには最低限どのような基礎知識や経験が求められますか?体感で構いませんのでご教授いただけますと幸いです。
A:基礎知識としては、経営学部教員が薦める下記の書籍をまずは読んでいただくことをおすすめします。
https://ldc.rikkyo.ac.jp/news/2023/0822-2/
Q:現場の人材開発で理論が役立ちそうだ、という確信が持てません。一方で、拠り所が無いことによる不安もあります。LDCの学びは現場で役に立っていますか?
A1:企業人事で人材開発・組織開発を担当しています。まさに同じ悩みを持ってLDCで学ぶことにしました。世の中に公開されていない実際の企業・組織での事例を、同期や先輩から学び、先行研究と照合しながら理解を深めていくことで、理論が役立つとの実感も得られていますし、その中で判断の拠り所ができていることを感じています。
A2:現場の人材開発を担う在学生ですが、めちゃくちゃ役立っています。というのも、今までは、持論を展開しても、一定数、相手の反応から手ごたえを感じられないことがありました。理論を踏まえ、科学知と臨床知を融合させて伝えることで、説得力も高まり、研修を行った後の満足度のスコアも目に見えて上昇しました。持論は、再現性がなかったり、後継者をつくれなかったりします。理論を武器に戦う。その重要性を理解できるようになりました。
Q:LDCで扱っている領域に興味はあるのですが、現在は人事ではない職種に就いています。人事でなくても学ぶ意味はあるでしょうか?
A1:LDCで学んでいるメンバーの中には、人事系以外の人もたくさんいます。事業部の人も多くいますし、経営者、医師、弁護士、教員などもいます。リーダーシップ開発・人材開発・組織開発に興味のある方であれば、人事系の仕事に就いていなくても、学ぶ意味は多いにあるように思います。
A2:管理職として「どう人を動かせばいいのか」「自分自身とメンバーのリーダーシップをどう高めればいいのか」を知りたいと思ってLDCに入学しました。この領域に興味があるのに「人事ではないから」と諦めるのは、もったいないです。
●プロジェクト計画書及びリーダーシップ・ファイナル・プロジェクトについて
Q:プロジェクト計画書のフォーマットはありますか?また、入学後、プロジェクトに取り組む際に変更が生じた場合はどうすればいいのでしょうか?
A:プロジェクト計画書に記載すべき項目は明示されます。昨年度の内容に関しては、下記ページの「出願手続」の項目からご確認いただけますが、詳しくは入試要項をご確認ください。
https://guidelines.rikkyo.ac.jp/daigakuin2024/sper_cob/
文字数制限はありませんが、昨年度はA4 3ページ以内で記載していただいています。
(※追加情報)2024年度の入試要項は下記から確認いただけます
https://guidelines.rikkyo.ac.jp/daigakuin2024/sper_cob/
プロジェクトの内容は、1年次末にファイナル・プロジェクト開始時に、計画書に記載した内容から変更になるメンバーが多いです。クライアントが変更になるケース、学びが深まる中でチャレンジしたいことが変わるケース、クライアントのニーズや組織、人材の課題が入学前とは変化しているケースなど理由は多数です。
Q:2年次のリーダーシップ・ファイナル・プロジェクトでは、外部クライアント向けに人材開発・組織開発の実践を行う、とのことですが、自分の所属する組織をクライアントにする人が多いのですか?
A1:私たち2期生(2023年3月修了)では、自社の職場を選んだメンバーが4割ほどでした。部署に限定して数名のチームを対象にした方もおりました。外部組織であっても10名弱の小規模を対象に行ったメンバーもおり、企業に限らず学校やNPOなどを対象にすることも可能です。
A2:これまでの修了生のファイナル・プロジェクトの報告書タイトル一覧を下記リンク先から閲覧いただくことが可能です。
2021年度修了
2022年度修了
●大学院生活について
Q:遠隔地から参加の場合、対面授業に行かないことでのデメリットがあるとすればどんなことがありますか?
A:結論として、対面授業に参加しないことのデメリットは特になく、オンラインでも十分に学ぶことができます。実際、2回しか対面に参加せずに修了した人もいます。対面授業に参加しないことのデメリットは特に無いものの、授業を一緒に受けたり、グループワークを行ったりするうちに、LDCの仲間とリアルに会いたくなり、対面授業やその後の懇親会に参加したくなってしまう、ということはあるかもしれません。
Q:講義にやむを得ない事情で出席できなかった場合について教えてください。
A:授業によっては録画しない授業がありますが、授業を欠席された場合は、授業の資料や録画ビデオを見て学習していただくことが可能です。
ただし、本コースの授業は、オンラインであっても受講生が授業中に能動的に学ぶことで学習が深まるインタラクティブな形式が中心です。そのため、多くの授業では「3割以上欠席した場合は、自動的に単位取得ができなくなる」という成績評価基準が設けられています。効果的な学習のためにスケジュールの確保をお願いいたします。
Q:休学は可能でしょうか。最長どの程度休学が可能でしょうか。
A:休学は可能です。これまでも入学後に休学制度を活用し、修了された方がいらっしゃいます。詳しくは下記からご確認いただけます。
https://spirit.rikkyo.ac.jp/fees/about_payment/SitePages/kyutaigaku.aspx
Q:お子さんのいらっしゃる方にご質問です。家事・子育ての分担をどうされているのかを教えていただけるとありがたいです。
A1:共働き、小5の娘と小3の息子がいます。土曜日は終日授業なので、家族の理解(応援)も得て、LDCに専念させてもらっています。二人の子供は土日少年野球漬け、土曜が妻、日曜が私という形で役割分担しています。正直、課題が終わらないときは日曜も妻に甘えています。
A2:0歳児の育児をしながら学んでいます。みなさんにご理解いただき、抱っこしながらオンライン授業を受けたり、時には画面オフにして子どものケアをしたりすることもあります。勤務先や家族の理解を得る必要はありますが、「学びたい」という気持ちがあるのであれば、100%を大学院での学びに投入することができなくても、挑戦する価値はあるように思います。なお、土曜日の池袋キャンパスでの対面授業の際は、託児所を利用することも可能です。
https://www.rikkyo.ac.jp/campuslife/support/others/partnership.html
●学費について
Q:リーダーシップ開発コースの学費を教えてください。
A:学費その他の納入金については、立教大学のウェブページ、学費・納入金より確認いただくことが可能です。
https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/fees/
Q:学費の支援はありますか
A:立教大学の奨学金制度があります。詳しくは下記をご確認ください。
https://spirit.rikkyo.ac.jp/student_affairs/scholarships/SitePages/graduate.aspx
次年度入学者からは、一定の条件を満たす方は教育訓練給付制度を活用することもできます。ただし、教育訓練給付金は、入学金と授業料から大学が支給する奨学金額を引いた額に対して支給されます。詳しくはハローワーク等にご確認ください。
https://ldc.rikkyo.ac.jp/admissions/
●入試について
Q:出願資格について知りたいです。
A:出願資格については下記ページ内の「出願資格」からご覧いただくことができます。
https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/
また、昨年度の内容にはなりますが、下記の入試要項ページから「出願資格」についてご確認いただくことも可能です。
https://guidelines.rikkyo.ac.jp/daigakuin2023/sper_cob/
詳しくは、2023年10月下旬に公開予定の入試要項を必ずご確認ください
(※追加情報)2024年度の入試要項は下記から確認いただけます
https://guidelines.rikkyo.ac.jp/daigakuin2024/sper_cob/
Q:入試倍率はどのくらいでしょうか?
A:昨年度は志願者33名、合格者18名でした。詳しい結果は以下の「入試結果」のファイルからご覧いただけます。
https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/#graduate
※ファイル内では「【博士課程 前期課程】 <社会人入学試験区分> 経営学-社会人」の項目をご確認ください
Q:筆記試験はどういったものでしょうか?
A:昨年度の概要については下記のリンク先でご確認いただくことができます。
https://guidelines.rikkyo.ac.jp/daigakuin2023/sper_cob/_asset/pdf/cob-exam_sper.pdf?1019
(※追加情報)2024年度の入試要項は下記から確認いただけます
https://guidelines.rikkyo.ac.jp/daigakuin2024/sper_cob/
また、下記のリンクから過去問を請求していただくことが可能です。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfquJ4IKwk30Ag30p8pq7eUNsXA0KIOF5y9UPPYauMWnr7ZOA/viewform
Q:求められる英語のレベル、基準等について知りたいです。
A:英語レベルによる足切りという発想はありません。これを機会に英語に取り組み、触れる機会を増やし学び直すきっかけにして、各種試験をご受験いただけますと幸いです。入学後に論文を読む上で英語は必要になりますが、多くの人は、同級生同士で助け合ったり、テクノロジーも駆使したりして、チャレンジしています。