6月17日(土)、1年次の「戦略的人的資源管理」初めての対面授業が立教大学池袋キャンパスで行われ、13名が出席、3名がオンラインで参加しました。「戦略的人的資源管理」は、「企業経営の主要素となる『戦略、組織、人材』それぞれの基礎理論と、相互関連性を歴史的な背景を踏まえて体系的に理解し、最新動向を知ることで、今後の人的資源管理の展望を考察できる力を身につける」ことを目指す授業です。担当は組織マネジメント、人材アセスメント、ピープルアナリティクスがご専門で人事コンサルタントとしての経験豊富なパーソル総合研究所上席主任研究員の佐々木 聡先生です。
「戦略的人的資源管理」は6月3日から7月15日までの6回、毎週土曜日の午後にオンラインで行われますが、この日は対面授業回ということで、授業は8時50分~17時までのロングバージョンです。「今日は丸一日対面授業です。私自身が耐えられるか少し心配ですが、頑張ってやっていきましょう」と佐々木先生。エアコンが効いた教室には、オンラインで参加する受講生の姿も映し出され、ハイフレックス授業の準備が整えられています。
午前中は人材戦略・人事戦略の基礎理論についての講義です。人材戦略と人事戦略についての考え方、人材マネジメントポリシーや人材ポートフォリオ、人材ロードマップといった概念について、様々な具体的事例を挙げながら解説していきます。受講生同士のディスカッションの時間を通じて現場で抱えているリアルな課題を共有したり、佐々木先生のコンサルタントとしての豊富な経験に裏打ちされた実践知を学ぶことができるのが、最大の魅力です。
質問の時間には、「以前、会社で人材マネジメントポリシーをつくろうとしたが、非常に難しかった」「多様な業種、職種があり、一様の人材ポートフォリオをつくるのは難しいがどうすればいいのか」など非常に具体的、かつ切実な現場の悩みが次々と上がりました。先生に直に質問をしたり、話したりすることができるのが、対面授業の良さ。休み時間も佐々木先生に質問する人が絶えません。
午前中の後半は佐々木先生が自ら著したパナソニックの歴代社長の経営改革についてのケーススタディを通して外部環境の変化に合わせてどのような改革を行い、組織構造を変化させてきたのか、グループ毎に話し合いながら経営戦略と組織構造との関係を考えていきました。事例の解説も佐々木先生が実際のご経験をもとにご自身の言葉で語られるため、非常に説得力があります。
1時間のお昼休憩後は、TAとしてパーソル総研の村山朝香さんも加わり、評価制度、アセスメント、報酬…など人事制度について学びました。ジョブ型雇用、ジョブ型人事制度についてはやはり関心が高く、多くの質問が挙がりましたが、『日本的ジョブ型雇用』(日本経済新聞出版)のご著書もある佐々木先生による解説は分かりやすく、説得力があります。最後は組織文化がなぜ組織の課題となり、組織変革が必要となるのか、なにが組織変革を阻むのかなど、組織文化と組織変革について学びました。
授業終了後は先生や村山さんを交えた懇親会の場も設けられ、まさに朝から晩まで「戦略的人的資源管理」漬けの1日となりました。普段はオンライン授業で学んでいるLDC生ですが、時折、キャンパスに集まり同じ教室で共に学ぶことは、「立教大学で学んでいる」ことを実感できる機会ともなっています。「戦略的人的資源管理」の授業は7月15日まで。
LDC生の学びの日々はまだまだ続きます。