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  • 2023.02.16
  • 授業
  • 人や組織にまつわる調査の実施・分析を学ぶ「データアナリティクス演習」

1月21日(土)の午後3,4時限(13時30分~17時)は「データアナリティクス演習」の最終授業が池袋キャンパスにて対面、オンラインのハイフレックス形式で行われました。担当は山口和範先生、廣川佳子先生、田中聡先生です。


「データアナリティクス演習」は、人材開発・組織開発・リーダーシップ開発には欠かせない人や組織にまつわる調査の実施・分析、評価・効果性検証を行ううえで必要な基本的概念の理解を深めていく授業です。といっても、単にデータ分析についての知識を学ぶだけでなく、実際に調査の実施・分析を行うことでファイナルプロジェクトを進める上で必要となる「統計」「調査」「分析」の実践スキルを身につけることを目的としています。


LDCでは全員が卒業まで、統計分析ソフトSPSSや、アンケートプラットフォームのクアルトリクスを使用することができます。この授業では、実際に手を動かしてデータ分析を行うだけでなく、最終的にはチームでリアルクライアントに対してその組織の抱える課題を解決するための効果的な調査・分析計画を⽴案、実行するところまで行います。


最終日となるこの授業では、リアルクライアントに対する調査、分析実習セッションの最終発表会と振り返りが行われました。


単にデータ分析を行うのではなく、しっかりと課題解決につなげるところまで求められるのが、「理論」と「実践」をつなぐLDCならでは。各チームプレゼン10分、質疑応答10分の20分ずつ、5チームの発表が行われました。


対象となるクライアントは業種も職種も課題も様々。人材開発・組織開発論2のクライアント組織に対してサーベイを行っているチームもあれば、全く異なるクライアント組織に対するサーベイを行っているチームもありました。


クライアント組織の課題を特定していくために、誰に対して、どのようなサーベイを設計し、調査結果をどう分析し、それをどのような提言、示唆に結びつけていくのか。決して一筋縄でいくものでは無く、データ分析初心者には非常にハードルの高い課題ですが、どのチームのプレゼンからも、仮説を立て、分析しては考え、また、分析しては考え…と試行錯誤したプロセスが伝わってきました。


5チームの発表、質疑応答、フィードバックが行われた後は、プロジェクトについて個人、グループでの振り返りを行い、最後には全体で共有を行いました。プロジェクトに取り組んだ在学生からは、
「統計に対する苦手意識からスタートしたが、クライアントにも喜んでいただけた。思い切って取り組んでみてよかった」
「実際にデータ分析を学ぶことで、問題を特定し、仮説を立て、施策を検討する…といった様々なプロセスにおいて、データは多くの示唆を与えてくれるものだと理解できた」
「分析をするたびに新たな仮説が生まれ、それを即座に検証することが面白く、時間がいくらあっても足りないくらいに没頭して分析を行うことができた」
「世の中に溢れているデータの見方が変わった。『このデータは、どのようにとったものなのか?』が気になるようになった」
といった声が聞かれました。


田中聡先生は、「土曜日の午後という一番疲れの溜まりやすいタイミングでハードルの高い授業に熱心に取り組んでくださり、みなさん素晴らしいです。中間報告の際は、やや不安があったのですが、今日、最終発表を聞き、例年と比べても非常にレベルが高いと感じました。みなさん3か月前とは格段に理解度が上ったと思います。どうかこれからも学び続けてください。HR×データの領域は今後も需要が高まっていく一方ですし、プレイヤーの少ない分野です。みなさんは、この授業をきっかけに、ご自身の得意分野にしていっていただけたらと思います」と話しました。


廣川佳子先生は、「みなさん、データアナリティクスって、やっているうちに楽しくなってきませんか?私は、データ分析を始めた頃『このデータからはどんな結果が出るだろう?これを明らかにするにはどのような分析方法が必要だろう?』などと考えながら分析することが楽しみでした。それを続けることがスキルアップにつながります。一方、分析スキルが未熟な段階では、結果をミスリードしてしまう怖さもあり、注意が必要です。熟達するためには、フィードバックを受けては分析する、といったことを繰り返して学ぶ必要があります。引き続き学んでいきましょう」と話しました。


山口和範先生は、「今朝はみなさんの発表がしっかりと合格ラインに達するものになっているか、正直、不安でした。ですが、各チームのプレゼンを見て、みなさんの成長に本当に驚きました。人材開発・組織開発論2のクライアントワークと並行してこの課題に取り組むのは、ほんとうに大変だったと思います。みなさんには、なによりもデータ分析を好きになってもらいたい。好きになって続けていくことがスキルアップにつながります。みなさまお疲れさまでした」と授業を締めくくりました。