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  • 2022.04.29
  • 授業
  • 大学院生活で何が変わった!? アンケートから見えるLDCの学び

2022年3月25日の修了式をもって、2年間の学びを終えたLDC初めての修了生が巣立っていきました。LDC事務局では、1年次、2年次のLDC生にアンケート調査を実施し、在学生に2021年度の学びの日々を振り返っていただきました。


今回は年度末アンケート調査の一部をご紹介しながら、LDCでの学びはどのようなものだったのか、LDCで学んだことでどんな変化があったのかを見ていきたいと思います。アンケートに回答いただいたのは、1年次21名、2年次12名、合計34名です。



●LDCで苦労したのは?

LDCで苦労したことについての質問では、1年次と2年次で異なる特徴が見られました(図1)。1年次では、「講義の予習・課題作成に関わる時間の確保」が最も多くの方が苦労したと回答していました。また、「家族の理解を得ること」も2年次に比べて苦労したと回答している人の割合が高く、大学院の勉強を進めるための環境整備が大事であることが見えてきました。
一方で2年次では、苦労したこととして「プロジェクト系授業の成果の達成」が最も多くなっていました。次に、「他の就学生とのコミュニケーション」「モチベーションの維持」などが続き、1年次とは異なる傾向が見られました。2年次は、教員からフィードバックをもらいながら、個人で長期のプロジェクト活動を進めるリーダーシップ・ファイナル・プロジェクトが中心になります。1年次以上に、セルフマネジメントや他の在学生とのコミュニケーションを取る場を意図的に作ることが課題になることが、アンケート結果からうかがえます。

図1:在学中に苦労した点:複数回答



●LDCで学んだことは仕事に活かされた?

図2:大学院で学んだことが現在の仕事・業務に活かされているか


この質問には全員が「大いにそう思う」または「そう思う」と回答しています(図2)。どのような点が仕事に活かされたのでしょうか。自由記述欄には下記のような言葉が寄せられ、様々な形で大学院で学んだことを実務に活かしていることがうかがえます。アンケート回答から一部を抜粋してご紹介します。


「現在の仕事で行っている人材開発・組織開発を理論的、体系的に理解できるようになったことで、自信を持って行えるようになった」


「組織課題を俯瞰的に捉えられるようになり、顕在化している課題だけを解決しようとする『モグラ叩き』から脱することができるようなった」


「人材開発・組織開発の施策を『戦略』から落とし込んで考えられるようになった」


「データや文献で説得力を高める方法を、業務上の報告書やレポートにも活かすことができた」


「ワークショップの実践を多く行ったことで、オンラインでのミニワークショップを問題無く運営できるようになった」


「リーダーシップ・ファイナル・プロジェクトを自分の仕事とリンクしたテーマとして取り組んだことで、目に見えて自分の所属する組織のチームワークが向上した」



●LDCで学ぶことを通じての変化は?

2021年度の1年間のLDCでの大学院生活を通じて、どのような変化が起きたかを尋ねた質問には、自身に起きた様々な考え方や行動の変化がぎっしりと書き込まれていました。アンケート回答から一部を抜粋してご紹介します。


「一番大きな変化は自分の言葉が変わったことです。今までおぼろげであったことや自分の知りたかったことを理論と実践の両方から考え、意見が言えるようになったり、提案したりできるようになった」


「本や論文を読むということが日常に組み込まれるようになった」


「人に頼れるようになった。自分の欠点や不足を恥ずかしがらなくなった」


「自分自身のキャリアについてより深く考え、将来的に人材・組織開発コンサルタントとして仕事をしたいと思うようになりました」


「リーダーシップ・ファイナル・プロジェクトを通じて、自分自身を客観的に、また俯瞰的に見ることができるようになったと思う。自分の言動がどのように影響を与えるかを常に意識するようになった」



●実際にキャリアに変化があった人も!?

LDCで学ぶことは、就学者のキャリアにどのような影響を及ぼしているのでしょうか(図3)。アンケート調査によると、回答者のうち4人に1人は、同じ会社や同じ部署で働きながら、人材開発・組織開発あるいはリーダーシップ開発などに関連する業務を任されるようになったようでした。若干名ですが、給与や手当、人事評価などに影響があった、という人もいました。また、転職・起業をした人もいらっしゃいました。LDCで学ぶことが、なんらかの形でキャリアに影響を及ぼしているのかもしれません。



●LDCをお薦めしたい?

職場の同僚や部下、友人から「人材開発・組織開発・リーダーシップ開発の高度専門人材になりたい」という相談があった時に、LDCをお薦めするかどうかを尋ねた設問では、全員が「推奨したい」または「推奨したことがある」といった回答となりました(図4)。

図4:職場の同僚や部下、友人から「人材開発・組織開発・リーダーシップ開発の高度専門人材になりたい」という相談があった時に、LDCをお薦めする可能性があるか


ここまで年度末に行ったアンケート調査の一部をご紹介してきましたが、いかがでしょうか?理論と実践をつなぐLDCでの学びが、日々の仕事上の実践やキャリアに活かされていることをうかがい知ることができるアンケート結果だったのではないかと思います。

4月からは3期目となる新入生を迎え、新たなLDCの学びの日々がスタートしています。今年度のLDCでは、どのような学びや変化が生まれるのでしょうか。