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  • 2021.10.29
  • 入試・説明会
  • 2021年9月 リーダーシップ開発コース説明会レポート②[在学生パート]

2021年9月18日(土)に大学院経営学研究科経営学専攻リーダーシップ開発コース(LDC)の説明会をオンラインにて開催いたしました。多くの方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。

今回ご参加いただけなかった方にも、当コースの理解を深めていただけるよう、本説明会の中で行われた在学生によるコース紹介、説明会後に行われたQ&Aの内容をまとめてお届けいたします。

※教員パートはこちら

◇登壇者の自己紹介
◇入試について
◇印象的だった授業
◇入学して大変だったこと
◇LDCで多様な人と学ぶ意味
◇参加者へのメッセージ
◇Q&A

※当記事の記載内容は2020年度、2021年度のコース運営に基づいています




◇登壇者の自己紹介

4月からLDCで学んでいる在学生のうち1年生5名、2年生3名の計8名が、LDCでの学びについてプレゼンテーションを行いました。司会進行も在学生が担当。互いにニックネームで呼び合うなど、教員パートとは打って変わってリラックスしたムードです。まずは一人ひとり自己紹介と共に、入学のきっかけや、学んでみての感想などを次のように話しました。




◇入試について

まずは、多くの参加者が気になっているであろう入試について、昨年のオンライン入試を経験した1年生にアンケートを行った結果を示しながら、在学生がコメントしていきました。


【受験を決めたのはいつ?理由は?】

受験を決意したタイミングについては、1年以上前という人もいましたが、半年~2カ月前という人もいて、説明会を機に受験を決意したという人も少なくなかったようです。
「私は2年前に中原先生のブログでLDCができることを知り、リアルの説明会に行ったのですが、募集枠10名と聞いて衝撃を受け、タイミング的にも難しかったこともあり、受験を見送りました。昨年再びオンラインの説明会に参加し、『日本を人材立国に』という中原先生の言葉に心動かされ、受験を決めました」という在学生の声も紹介されました。



【受験勉強のあれこれ】

多くの方が入試の半年前~2カ月前、説明会前後から勉強を始めていたようです。
「私がLDCのことを知った時は既に説明会が終わった後だったので、ホームページを見て受験を決めました。説明会に出ていなかったので、正直とても不安でしたが、10月ごろから受験勉強を始めました」


【どうやって受験勉強した?】

記述式のテスト対策には、推薦図書を読みこんだという人が一番多かったようですが、中には変わった方法で行った人もいたようです。
「受験を決めたのは11月だったので、受験日までになんとか16冊を読み込まなければ、と焦りました。そこで、自分が個人的に発行しているメルマガで『大学院受験プロジェクト』というものを立ち上げ、仲間を募って『人材開発・組織開発のプロになるための16冊を学ぼう!』という読書勉強会を開催。週に1冊ずつ学んでいきました。とはいえ、実際は12週しかなかったので、全部は終えられず、英語の本などは本棚に飾ってあるだけです(笑)」

また、「出願書類」については、周囲からのサポートを得た人や書籍等を活用したインプットを行った人、自分の想いをそのまま表現した人など、取り組み方は様々だったようです。




◇印象的だった授業

続いて、1年生、2年生が印象に残った授業について語りました。

「LDCのカリキュラムは全てがつながっています。1年次は左上にあるリーダーシップ・ウェルカム・プロジェクトから始まるのですが、初回から『これを土日だけでやるなんて!』と面食らってしまうようなハードなグループワークでした。ハードではありますが、様々な葛藤を通して自分たちのリーダーシップが開発されているという実感が得られ、全ての学びの入り口になっている感覚がありました。同時に、経営学概論と戦略的人的資源管理を学ぶのですが、そこで組織開発、人材開発というものは、経営にインパクトを与えることが大切なのだ、ということを改めて思い知らされます。LDCの学びはこんな風に始まっていくわけですが、ここでは1年生の私が印象に残った授業をご紹介します」


●組織行動論(石川淳先生)

・組織における個人の行動や態度の力学を体系的に学ぶ
・アンコンシャスバイアス、キャリアなど、旬の話題を理論で紐解くので分かりやすい
・事前映像、ケース、講義、議論…とオンライン授業をフルに生かした多様な学び方。オンライン研修にも参考になる


●ケースで学ぶリーダーシップ(本間浩輔先生)

・企業の「戦略」から考えるリーダーシップ
・平時と有事、それぞれのリーダーシップを学ぶリアルな題材
・実践と理論のバランス「よい理論ほど実践的なものはない」

続いて2年生が印象に残った授業について話します。
「1年次のカリキュラムを終えて、改めて、すべての授業がつながっていたんだなと感じています。といっても、授業を受けている最中は、必死に取り組むばかりなので気づかないのですが、1年が終わってから、『ああ、つながっていたんだ』と気づくような感覚です。ここでは、1年次秋学期の授業で印象に残った『データ・アナリティクス演習』の授業についてご紹介します」


●データ・アナリティクス演習(山口和範先生・田中聡先生・藤澤先生)」

「データ・アナリティクスについては、苦手意識を持っていたので、事前に統計の本などを読んでみたものの、理解できそうになく不安でした。授業の初回に山口先生から『データ・アナリティクスはアートかサイエンスか?!』との問いかけがあり、データを使って経営にどうインパクトを与えるのか、どう現場を動かすのか、という視点が重要だ、ということが分かり、いわゆる『統計』に対する見方が変わりました。授業自体は決して易しいものではありませんでしたが、実際に自分でクライアントを見つけて調査を行い、手を動かして分析を行う中で『データを使って現場を変えたい』といった目的や思いがあってこそ、データが生きるものなのだ、ということがよく分かりました。受講後は、以前よりも論文が読めるようになってきた感覚があります。山口先生、田中先生のちょっとお茶目なお人柄も素晴らしく、難しかったですが、和やかに楽しく学ぶことができました」




◇LDCに入学して大変だったこと

LDCに入学して最も大変だった時期の過ごし方についてまずは1年生が話しました。
「春学期、リーダーシップ・ウェルカム・プロジェクトの発表前のかなりハードだった1週間のスケジュールを紹介します。オンラインではありますが、フルタイムで仕事をして、その後、毎日2~3時間、ウェルカムプロジェクトの打合せをしていて大変でした。発表の前日の金曜日は発表の準備が間に合わないからと、半休を取ることになりましたが、学園祭前日、思わずアドレナリンが出てしまうような楽しい時間でした。それぞれのリーダーシップ開発もこの授業の目的でしたので、お互いにフィードバックを行う中で、いい関係性を築くことができたのは良かったです。ちなみに、通常はここまで忙しくはありませんが、日曜は何時間かかけて課題などをやっています。仕事との両立については、この1年は勉強すると決めたので、職場にも事前にその旨伝えておきました。また、仕事を見直して効率化したり、部下に任せたりしてうまく時間をつくってやっています」


続いて、2年生が1年次と2年次のスケジュールの違いを話しました。
「1年次と2年次のお盆休みの週のスケジュールをご紹介します。1年次はグループワークで忙しかったという印象です。また、勉強会に参加し、LDC以外の先生方や博士課程の方々にお話を伺ったりもしていました。2年次はファイナル・プロジェクトが中心となってきたので、グループワークはありませんが、自分自身のプロジェクトを進めていくにあたり、研究内容について学校外の先生方に相談したり、調査先の会社の方と打合せすることが増えました。LDCのメンバーとは、月に1-2回、近況報告をしたり、自主勉強会をしたりして支えあっています。ちなみに、ファイナル・プロジェクトについてのサポートは、月に1回程度、先生方との個別面談や他のメンバーからフィードバックが得られる機会が設けられています。私が十数年前、別の大学院で学んでいたときは、そうしたサポートが得られにくく、心細かった記憶があったのですが、LDCでは先生方のサポートが非常に手厚いので安心して進められている、という実感があります」


1年次、2年次共にぎっしりと埋められたスケジュールは、他の在学生も驚きを隠しきれない様子。司会からは、「1年次からここまでストイックに勉強なさっていたとは…すごいです!真似できそうにないですが、」と感嘆の声が聞かれました。




◇LDCで多様な人と学ぶ意味

LDCは多様な人が学んでいるというところも魅力の一つ。在学生の属性をデータで紹介しながら、多様な人たちと学ぶ意味について在学生が語ります。


・男女比率・年代

「自分は小規模の専門職の多い職場に勤めています。LDCのメンバーは職場にいるメンバーとは全く違うので、プレゼン一つとっても、表現方法や視点がそれぞれみんな違っていて、学ぶことがいっぱいあります。コミュニケーションの難しさも知り、すり合わせの大切さなども分かってきました。多様な人たちと学ぶ中で、どうすれば自分を役立てることができるか?と考えるようになり、自分自身を振り返るいい機会にもなりました。入学当初は、お互いにギラギラ、バチバチしているところもあったかと思いますが(笑)、様々なことを乗り越え、今は相談したり、弱音を吐いたりもできるいい関係性ができていますし、いろんな人達と学べる良さを感じています。この仲間がいなかったら絶対に2年間続かなかったと思います」


・居住地


「入学の決め手はフルオンラインです。大阪に住んでいるので、フルオンラインでなければ応募していなかったと思います」
「私は岐阜に住んでいます。1期生募集の際は、オンラインでは無かったので、金曜の夜に新幹線で池袋キャンパスへ通い、金曜日はホテルに泊まって、土曜日の授業を受けて、その日に新幹線で帰ればいいかと思っていました。よく考えると、交通費と宿泊費で年間100万円近くかかってしまうので、オンラインになって本当に良かったです。オンラインで学び始めて2年目ですが、オンラインでなにかが欠けていると感じたことは無いです。コロナ禍が落ち着いたら、みんなで飲みに行ったりはしたいですけどね」


・業務分類

「人材開発・組織開発に関わっている人ももちろん多いのですが、それ以外の方も多く、全然違う視点が得られるなと感じます。ディスカッションの際に、経営者、教員、管理職など、様々な観点からのお話を伺えるので、視野が広がり、学び合えることが一つの財産になっています」


「私は、高校教員ですので、一般企業のことなど分からないことも多いのですが、授業についていかれるか不安がありました。ですが、私が『分からない』と伝えると、みなさん親切に教えてくださったり、勉強会をしてくださったりするので、今なんとかやっていられるのはみなさんのおかげだと思っています」


「私のクライアントはほとんど大企業の方が多いのですが、LDCにはベンチャー企業の方や、いろんな組織に転職した経験を話してくださる方など、多様な方がいて、視野の広がりを感じました。小さな医療現場の中での組織開発の実践の話を聞けたり、理論をしっかり学んでいる方にいろいろ教えていただいたり、自分にないものをお互いに学び合えるところがすばらしいな、と感じています」


「仕事のやり方などについても、普段、他の組織の人がどうしているのかを知る機会など無いかと思うのですが、ファシリテーションが上手な方、ロジカルに情報整理ができる方など、様々なスキルを持った方がいて、勉強になります。また、みなさん志の高い方ばかりなので、人として尊敬できますし、多いに刺激を受けています。授業から学ぶのと同じくらい、同級生から学ぶことがあると感じています」




◇参加者へのメッセージ

最後に在学生から説明会参加者へメッセージが送られました。


「LDCで学び始めて、中原先生がおっしゃる『理論が背骨となって、自分の言葉が変わる』ということを実感する日々です。課題など大変なこともたくさんありますが、授業中はみんなで和気藹々、楽しくやれていますし、最高の学びの場だと感じています。迷っている方もいらっしゃるかもしれませんが、学びたい、と思ったらぜひチャレンジしてください。来年お会いしましょう」


「LDCを受けるかどうか迷っている方もいらっしゃると思います。私自身はtwitterでLDCのことを知り、えいやっと気軽に申し込んでしまったのですが、あの時の選択に全く後悔はありません。迷ったらチャレンジしてみていただきたいです」


最後は司会が「本日の説明会をきっかけにLDCでの学びに興味を持っていただけたら嬉しいです」と締めくくり、充実した学びの日々を楽しんでいる様子が伝わる在学生のプレゼンテーションが終了しました。




◇Q&Aタイム

説明会終了後、参加者から寄せられた質問に答える時間が取られ、教員、事務局、在学生らが質問に答えました。


Q:企業派遣で学ばれている方はいるか?
A:企業派遣の在学生はいない。


Q:次年度からのカリキュラムに変更はあるか?
A:今のところ、大きな変更予定はない。毎年授業評価を行っていくうち、足りないものを補っていくことはあるので、改善されていくことはありうる。


Q:1,2年生の交流機会が用意されているのか?
A:5月に2年生が主催して、交流の場をつくった。事務局からも交流機会をつくってもらえるし、自主的に勉強会などを行うこともできる。在学生同士はSlackやLINEで連絡を取っている。


Q:博士後期課程進学を考えている
A: LDCは研究者養成ではなく、人材開発・組織開発の実践家育成を目指しているため、修士論文を書くことはなく、博士後期課程への進学を考えている場合は、自身で準備し、入試を受けていただく形となる。


Q:卒業後、どのようなビジョンを持っているか?
A:「人材開発・組織開発の専門家として、しっかりと狙ってヒットが打てるようになりたい。様々な組織課題に対して、理論に裏打ちされた課題解決ができ、経営に資する成果が出せるようになりたいと考えている」
「在宅医療という医療の中でも組織規模の小さいニッチな業態で仕事を行っている。各組織で人材開発、組織開発の部署を持つことは難しいため、ここで学んだことを在宅医療領域で広げていき、自組織だけでなく、業界全体に活かしていきたい」


Q:リアルクライアントを自分で探すということだが、見つけられるのか?
A:「自社組織の場合、自社以外の場合がある。私の場合は知人の会社にクライアントになってもらってやっている」
「1年次のグループワークでのリアルクライアントはグループ内でそれぞれ持ち寄るような形で見つけた。2年次のファイナル・プロジェクトでは自分一人なので、やはり早めに決める必要がある」
「グループワークでのクライアント探しは確かに大変だが、この2年間やってきて、探せなかったグループはないので、受験前から心配する必要はない。むしろ、クライアントを探すことよりも、解決するべき課題を見つける方が難しいように思う」