2020年6月27日、リーダーシップ・ウェルカム・プロジェクトの最終発表会終了後、一期生の高橋謙人さんに入学を志したきっかけや学び始めてみての感想などをうかがいました。
LDC一期生 高橋謙人さん(フリーの人事/ベーグル屋)
―入学を決めたきっかけはなんですか?
高橋さん(以下敬称略):新卒で製造業の会社に入社し、人事課に配属となり、給与から労務、採用、教育など一通りの人事業務を経験しました。入社時から人事に興味があったわけではないのですが、徐々に「人と組織」の成長を支援することにやりがいを感じるようになりました。
せっかくなら人材開発、組織開発の専門性を身に着け、企業の「人と組織」の課題を解決できるようになりたいと、会社を辞め、研究をするために立教大学大学院経営学研究科への受験準備を進めていたところ、志望先の研究科がHRに特化した社会人大学院に生まれ変わることとなり、リーダーシップ開発コース(LDC)への入学を決めました。
―新設のコースに通うことになった、というのは、大きな予定変更でしたね。
高橋:そうですね。働きながら通える社会人大学院が新設されると分かっていたら、会社を辞めていなかったかもしれません。ただ、私が会社を辞めたことで、母がやりたがっていたベーグル店を一緒に始めることができたので、それはそれで良かったように思います。結果的に、「人と組織」についての理論と実務を学べていることに変わりはないので、LDCを受験して良かったと思っています。
―開講からオンラインとなってしまいましたが、4月から学んでみていかがですか?
高橋:図書館が自由に使えないのは不便ですが、授業を受けたり、人と対話したりという面では、思いのほか問題はないです。むしろ、オンラインであることで、よりインタラクティブで実務寄りの授業になっていて、LDCが掲げる「人づくり、職場づくりに関する高度専門人材を育成する」という目的に沿ったプログラムになっている気がします。
―開講初日から始まり、3か月近くオンラインチームで活動されたウェルカム・プロジェクトはいかがでしたか?
高橋:中原先生がよく「無理ゲー」とおっしゃっていたのですが、みなさん、本当に忙しい中、よくもまあオンラインだけであれほどのタフな課題に挑んだものだ、と思います。
印象的だったのは、中間発表前の相互フィードバックの際に、チームメンバー同士で強みと成長領域(Area of growth)を伝えあったことです。相手のネガティブなことも伝えなければならないというので、最初は少し気が重かったのですが、やってみたら自分の言ったことも受け入れてもらえたし、自分に言われたこともすんなり受け入れることができました。なぜこんな風に言うべきことをしっかりと言い合う関係ができたのか、と考えると、直接会ったことはないものの、1カ月半のオンライングループワークによって、信頼関係を築くことができていたことが大きかったのだと、振り返ってみて思います。
―ご自身の中でも変化はありましたか?
高橋:以前勤務していた会社では、みんなで集まって1つのプロジェクトを成し遂げる、といった機会はそれほど多くはなかったので、今回それを経験することで、自分の知らなかった強みも弱みも知ることができた、というのは大きな収穫でした。
―今後LDCで学びたい、と考えている方にメッセージをいただけますか?
高橋:年齢も仕事内容も経歴も異なる多様なメンバーが集まる「大人の学びの場」という感じです。全員に共通しているのは、「人と組織に興味がある」というところ。それさえあれば、誰もがチャレンジできるところではないか、と思います。