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  • 2020.06.03
  • 授業
  • 組織の中で人はどう行動するのか? 「組織行動論」オンライン授業スタート

 5月28日(金)からは必修科目の一つである「組織行動論」のオンライン授業がスタート。毎週金曜18時30分から21時45分まで、7日間全14回の授業で学んでいきます。担当は組織行動論、人材マネジメント論、リーダーシップ論、研究開発マネジメントを専門とする経営学研究科 経営学専攻の石川 淳教授です。

 
 「組織行動論」とは、組織における個人やグループの行動や態度を扱う経営学の一分野です。「一般的に『ヒト・モノ・カネ』などと言われるように、『人』がどのような行動や態度を取るのかは、組織経営において重要なファクターの一つです。『組織行動論』はこうした組織の中の人の行動、『組織行動』のメカニズムを明らかにする学問です。マネジメントにおいても、リーダーシップ開発を学ぶうえでも、こうした『組織行動』についての知識は欠かせません。といっても、単に知ることだけでなく、得た知識を現場に活かせるような思考方法やスキルを身に着けること、さらには様々な価値観を持った方とのディスカッションを通して『組織行動』についてのご自身の視野を広げることが、この授業の狙いです」(石川先生)


 第1回授業では、「組織行動論」の概要を解説するとともに、従業員が職務に対してどう感じているかを表す「職務態度(job attitude)」について学びました。石川先生の講義は一方的に知識を伝えていくものではなく、様々なケースや企業事例を提示して、実際に受講生に考えてもらいながら理解を進めて行くスタイルです。「職務満足」、「組織コミットメント」などの概念についても、ケースや事例を踏まえて受講生同士がディスカッション。受講生のほとんどが社会人ということもあり、それぞれが自身の経験を振り返り、実感のこもった言葉を口にしているところが印象的でした。


 「組織行動論」の特徴は、毎回、人や組織に関わる「ケース」が事前課題となっているところです。「この授業では本格的にケースを使うことを意識しています。講義だけですと、どうしても抽象的な話になりやすいのですが、具体的な事例を扱うことで、問題意識を明確化し、思考力を深めることができます。さらに、ケースについてのディスカッションを行うことで、同じケースについても『こんな考え方もあるのか』と、多様な意見、考え方に触れ、思考の幅を広めることができます。授業では、こうしたケース教育の良さを全面的に取り入れることを意識しています」(石川先生)


 オンラインのみの授業ですが、「みなさん、とても前向きに取り組んでくださっていますね。講義中も、チャットを利用して、あるいは直接に、様々なご発言をいただけて、『こんな考え方もあるのか』と、私自身とても参考になります。オンラインでも、単なる知識の伝達ではなく、意見交換やディスカッションを通して、自分なりの発見があるような授業ができているので安心しました」(石川先生)


 次回のテーマは「モチベーション」その後は「リーダーシップ」と続きます。石川先生は、「詳細はまだ秘密」とのことですが、体験を通して「感じてもらう授業」も企画しているとのこと。基礎から学ぶ「組織行動論」。受講生たちの学びはまだまだ続きます。